第2回「歯みがき初心者さんが歯みがき前にすべきこと」
新連載 今日から始めるペットの歯みがき
このコラムでは日本ペット歯みがき普及協会の代表理事であり「歯ミガキマン」として日本中で40回以上歯みがき教室を開催し、1000頭以上のペットたちの歯みがきを指導している赤津先生や「かまくらげんき動物病院」の院長もつとめる理事の石野先生、動物の行動と心理を専門とするヒューマン・ドッグトレーナーでもある理事の須﨑先生からペットの歯みがき初心者でもできる大事なことをシリーズで教えてもらいます。
2回目の今回は、須﨑先生が担当してくれます。
第2回「歯みがき初心者さんが歯みがき前にすべきこと」
マズル動物の鼻口部を触る前にすべきこと
ワンちゃんを飼い始めたばかりで歯みがきに慣れていない飼い主さんは「いきなりマズルは触れない」という方ばかりだと思います。そんな歯みがき初心者さんは、これから紹介することをぜひ覚えておきましょう。
最初は日常的にワンちゃんの身体に触れるようにしましょう。
遊んでいる時はもちろん、寝ている時、興奮・平常時等、シーンに関わらず、ワンちゃんといつでも身体に触られることに慣れる関係を構築していきます。
日常的に触れることに慣れたら、次は触る部位についてです。ワンちゃんに嫌がられることなどなく、比較的受け入れられやすいところは肩から腰にかけてです。
一方、腹や脇、股など繊細な部位は、私たち同様生きていくために本能的に重要なエリアです。そういった大事な部分を普段から触れる関係性を作っていく事が重要で、そういったエリアを「いつでも」「どこでも」触れる関係性があってこそ、はじめて口元を触ることができます。
マズルを触るときの体勢犬の大きさ別の触り方
ここからはマズルの触り方をお伝えします。
いつから始めると良いのでしょうか理想なのはパピーちゃんの頃から、身体全体を触れてあげるようにしていきましょう。
一番はお互いがリラックスした状態で撫でるなど触ることです。
例えば、お散歩から帰ったあと横になっているワンちゃんに「お散歩楽しかったね!」と声かけながらマズルを触ったりすることがオススメです。
散歩で気持ちが満たされ、飼い主への協調性が高まることが期待できます。
赤津先生の歯みがき初心者のギモンに答えます!
「歯みがきガムを噛むことのポイントや重要性を教えてください。」
全国で歯みがき教室をおこなう中でお話しているのが、歯みがきガムをワンコにポイッとあげてしまう飼い主さんが多いように思います。ガムをあげるときもコミュニケーションを深める絶好の機会です。手で持って、磨き残しで汚れている歯や奥歯に噛ませてあげることで歯垢を除去できます。
しかし、ガムも与えすぎてしまうと太ってしまうので、1日1本夜寝る前にあげると決めて、たくさん噛んで、だ液を出した状態で寝かせてあげましょう。
また、できるだけ長く噛んでくれる味やニオイがないものがオススメです。硬すぎるガムは歯が折れたり欠けたりすることがありますので注意が必要です。もし、与えるとしても近くで見てあげることが重要です。充分に気を付けてください。(歯ミガキマン・当協会代表理事・赤津先生)
今回のまとめ
マズルを触る前に肩から腰にかけての部位を日常的に触れるようにし、大事な部分を触れる関係性作りが重要です!また歯みがきガムはポイッとあげてしまうのではなく手で持って汚れている歯や奥歯に噛ませてあげることがオススメです。今回紹介したことをぜひお試しください。また次回お会いしましょう!
(一社)日本ペット歯みがき普及協会代表理事
トーラス株式会社 代表とり
全国各地で「歯ミガキマン」として活動
須﨑 大(すざきだい)
(一社)日本ペット歯みがき普及協会理事
《ヒューマン・ドッグトレーナー しつけトレーナー 》
DOGSHIP LLC.代表。
設立:令和 3 年 11 月 8 日
事業内容:ペットの口腔ケアに関する知識・技術の普及、施術士の育成及び講習会の開催、施術士の技術基準の策定、公表及び資格認定、動物愛護精神の更なる啓蒙 一部抜粋 HP:https://jpd-a.or.jp/