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成犬からのしつけは可能?成犬になってからのしつけで注意する事は?

犬のしつけは、子犬の時期が最適です。
ですが成犬をしつけられない訳ではありません

成犬になってから問題行動が目立ってきたり、突然の経験で困った行動を取るようになってしまうこともあります。

こんな時は成犬に合った方法で根気よくしつけましょう。

成犬のしつけで注意したいポイント
成犬のしつけは時間をかければ成功する
問題行動の原因を考えて対処することが大事
無駄吠えも縄張り意識や恐怖感などが原因になる
成功体験に変える工夫で問題行動を減らせる
しつけがうまくいかなくても体罰はダメ

このように、問題行動の原因を探って適切に対処することで、成犬でも地道な努力でしつけられます。

成犬のしつけで注意するポイントを紹介しますので、ぜひ参考にして取り組んでください。
 

成犬でも諦めずにしつけよう

無駄吠え
噛み癖
飛びつき

 

など、飼い主が「困った!」と思う犬の行動はたくさんあります。

しかも「子犬だからまだ大丈夫」と思っていたのに、成犬になってから散歩に出る度に手に負えなくなり飼い主が頭を悩ませることもよくあります。

飼い主が「どうすればいいのかわからない」「成犬だからムリ」と思っていたり、「犬だからしょうがない」と諦めたりしていることがあります。

成犬のしつけは子犬より時間がかかり、コツが必要です。

しかし犬は賢く学習能力が高いので、何歳からでも適切にケアすれば問題行動も軽減したり別の行動に変えたりできます
ですから、諦めないで困ったクセや問題行動はしつけでいい方向に変えるようにしましょう。

犬のクセや考えを把握しよう

成犬の問題行動や困ったクセにはたいてい原因や犬なりの理由があります。
成犬をしつける場合は、まず、犬が困った行動を取る理由を把握しましょう。

犬が吠えたり噛みついたり、相手を威嚇する場合は次のようなことが原因に挙げられます。

縄張り意識が強い

犬は縄張りを持つ動物です。

自分専用スペース

家族や仲間と一緒に過ごすスペース

散歩エリア
全く知らないエリア

 

というように場所を覚えています。

自分専用スペースには誰も入ることを許しません。
ケージの中や寝床がそうですね。

家の中は家族や仲間と過ごすスペースです。

このため、家族や仲間以外の人が尋ねてくると「侵入者は許さない!」「縄張りから出て行け!」「仲間を守らないと!」と思って犬が吠えるのです。

犬種によっては、正義感や警戒心が強くて家族以外には心を許さず、厳格に縄張りを守ろうとする犬もいます。
場合によっては攻撃に出て相手を徹底的に排除しようします。

縄張り意識が強い犬は家を守るために、家に入ってくる余所者に吠えるのです。

恐怖を感じる対象が多い

今は、室内飼いが主流です。
とても大切に室内で育てられている犬が多くいます。

室内は聞こえてくる音、身の回りで起こる現象、出会う人が限定的です。
外に出る時間が短い犬は、経験値が低い犬になってしまいます。

外に出ると、緊急車両のサイレン、打ち上げ花火の音、強風、見ず知らずの人、動きが速くて声が大きな子ども達、急に走ってくる自転車や車など、家の中では起こらないことを経験します。

人でも未知の現象、初めての体験では驚いたり、恐怖を感じたりしますよね。
犬も同じです。次から次へ初めての体験が襲ってくるので、犬は吠えて相手を威嚇し、身を守ることに必死になるのです。

体に痛みがある

犬が吠えたり噛みつく理由に、痛みも挙げられます。
飼い主が気付かないうちに骨折やねんざ、炎症や腫瘍など痛みを伴うトラブルを抱えていることがあります。

それに気付かずに人が犬に触れると、吠えられたり噛みつかれたりします。

また、そうした経験から「人に触られたら痛い!」「この人は酷いことをする人だ!」というように学習してしまい、敵意を見せるようになったりします。

このように、犬の問題行動には理由があります。
理由がわかれば対策を考えることができます。

ご褒美を使って犬の行動を変えていこう

成犬はいろんなことを経験しています。
好ましくない行動を取る原因になる記憶は、別の記憶に変えてあげましょう。

来客時に必ず吠える犬をしつける場合

例えば「インターフォンが鳴ったら家族以外の人が家に入ってくる。だからインターフォンが鳴ったら(縄張りである家や家族を守るため)に吠える」という犬がいるとしましょう。

インターフォンと侵入者が結びついているので「インターフォンが鳴ったら、ハウスでおやつが食べられる」というような経験に変えていきます。

こうすれば、インターフォンがなっても吠えるのではなく、ハウスに入ることができるようになりますね。
繰り返すうちに、インターフォンと侵入者を結びつけなくなっていきます。

犬にとってプラスになることを経験させる

犬は自分にとってプラスになることをよく覚えます。
いいことが起こる行動は率先してとる傾向があるので、問題行動のきっかけになることを犬が喜ぶ行動に結びつけましょう。

また、できるだけ外へ連れ出したり、TVやラジオ、録音している音を日常的に聞かせていろんな体験をさせましょう。

経験が少ないことが、成犬になってから吠えたり噛みついたり飛び付く問題行動に繋がっていることがよくあります。

飼い主によっては仕事などが忙しくて、散歩時間が短く、付き合う人の年齢層もタイプも限定的という人も少なくありません。

ですが、知らないこと・怖いことが減れば吠えることも減っていきます。
なかなか大変かもしれませんが、愛犬と一緒に積極的に外へ出ていろいろな人と付き合うことも、問題行動を減らすしつけになります

 

体罰はNG! 時間がかかることを覚悟で根気よく続けて

成犬の場合は、子犬ほど素直ではありません。
しつけは子犬の何倍も苦労することがあるでしょう。

しかし、体罰を与えたり、ムリなんだ、と諦めたりしないでください。

焦りは禁物です。
原因を探って、根気よくしつけ、好ましくない記憶とクセを違うものに変えていきましょう。

家の中でしつけるのが難しい場合は、プロの手を借りるといいでしょう。
しつけ教室や訓練学校で具体策を教えてもらうと、気持ちもしつけもスムーズに進むかもしれません。

犬の特性やクセを探って把握し、時にはプロの手を借りながらしつけていきましょう。
根気とコツが必要ですが、成犬でもしつけられます。諦めないでくださいね。

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須永智尋 (ドッグシッター・動物健康管理士・動物介護士)

須永智尋 (ドッグシッター・動物健康管理士・動物介護士)

【ドッグシッター・動物健康管理士・動物介護士】

大型犬好きのドッグシッター。しつけ、ペットと旅行、ワーキングドッグの訓練やケア、鳥や馬など色んな動物に関わる仕事をしていました。ダルメシアンの多頭飼いが夢。

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