犬とアミノ酸の関係性

日ごろあまり聞きなれない言葉「アミノ酸」
この栄養素は人間同様に犬にとっても必須の栄養素です。
犬はアミノ酸を体内で生成する事が出来ないので日々の食事から必要量を接取しなければなりません。
このアミノ酸とは、タンパク質を接取し体内で分解する事で出来上がります。
目次
犬に必要なアミノ酸とは?
タンパク質には2種類があります。
犬は本来肉食性の動物です
その為タンパク質も動物性をメインに接取する食事が理想的です。
市販のドッグフードの原材料表示を確認すると3種類あります。
精製されるアミノ酸の種類は異なる
植物性タンパク質を原材料とする製品の場合、犬の食欲を刺激し、十分な嗜好性を持たせるために、動物性油脂を添加する製法が一般的です。
ドッグフードに加工された状態では、原材料が動物性でも植物性でも大差なく思えます。
しかしその原材料から最終的に精製されるアミノ酸の種類は大きく異なる事になります。
「AAFCO」の総合栄養食について
また、ドッグフードの栄養バランスを表す指標にAAFCOの定める総合栄養食という基準があります。
総合栄養食とは犬が健康を維持する上で必要な栄養素を数値化したものです。
犬はこの総合栄養食の基準を満たした食事と十分な水を接取する事で、計算上は健康を保つ事が出来ます。
動物性、植物性の区分がない?
ただし、この指標に記されたタンパク質の値には動物性、植物性の区分がありません。
製品の中には安価な植物性タンパク質のみを配合し、総合栄養食と記載している製品もあります。
このようなからくりがある以上、飼い主としては原材料表示をしっかりと確認しましょう。
動物性タンパク質をメインに配合している高品質なドッグフードを愛犬の食事として選びたいものです。
アレルギーがある場合のアミノ酸接取方法は
動物性タンパク質は、犬にとって必須栄養素である反面、様々なアレルギーを起こす原因物質でもあります。
その為、ドッグフードを選ぶ時には特定の動物性タンパク質が配合されていない製品を選ぶ事でしょう。
中には、様々な動物性タンパク質に反応してしまい、あえて植物性タンパク質をメインに製造した製品を選ぶ場合もあります。
そのような体質の愛犬であっても、動物性タンパク質が必須栄養素であることには変わりはありません。
アレルギーや食事制限のある場合は魚から摂取
魚はアレルギー発症リスクが非常に低い上に、飼い主の日々の食事から取り分け与えることも出来ます。
魚の皮や骨だけでも十分な栄養を接取することも出来ます。
また脂肪分が少ないので、高齢犬であっても胃腸に負担を掛ける事なく消化吸収をする事も出来ます。
ダイエット用ドッグフードは要注意
日本で飼育されている犬の8割近くが肥満もしくは肥満傾向に分類されるというデータがあります。
このためペットショップの店頭にはダイエット用製品が多数並んでいます。
市販されているダイエット用ドッグフードの大半は、以下の仕組みで作られています。
ダイエット前と同量の食事を与えても、接取カロリーを抑える事が出来ます。
ダイエット効果を期待出来るという考え方ですが、このような食生活は、ごく短期間であれば健康上の弊害はないでしょう。
動物性タンパク質を長い期間摂取しないと皮膚被毛は荒れる?
しかし、このように本来の必須栄養素である動物性タンパク質を接取しない食生活が長期化すれば、次第に体内で様々な不調がおき、皮膚被毛の状態は荒れ始めます。
このような食生活は、人間が短期間で急速に体重を落とすために単一食材だけでダイエットをする方法や穀物不接取ダイエットをする事と同じ意味です。
期間が長期化すれば当然弊害が生じます。
健康的な犬のダイエット方法
ダイエット開始時は、食事量を10%減量します。
一月ほど継続し、体重減少が見られた場合はそのままの量を当面継続します。
体重減少が見られない場合は、15%の減量に切り替えます。
この方法で愛犬の体重を適性体重に近づける事を目指し、愛犬に本来必要な食事量を見つけ出してあげましょう。
まとめ
犬にとってアミノ酸は心身を健康に保つ上で最も大切な栄養素です。
このアミノ酸は肉や魚、大豆といった食材を摂取する事で体内で生成される栄養素です。
愛犬の食事に良質な動物性タンパク質が配合されているか、不足していないかをきちんと確認してあげましょう。
アミノ酸の接取量が増加すると、皮膚被毛の状態も改善され、艶のある手触りのいい被毛になります。