ドックフードの選び方とよく起こるアレルギー症状

今や日本で飼育されている犬の実に半数近くが何らかのアレルギーを持っていると言われています。
発症後は、生涯にわたって食事管理や投薬、治療が必要になり、愛犬にも飼い主にも様々な負担が生じます。
辛い生活習慣病から守る為に、アレルギーの仕組みと対処法を知る事で、出来る限り発症、悪化のリスクを回避していきましょう。
目次
アレルギーは特定の食べ物の飽和状態でも起きる
愛犬がアレルギーを起こす理由は、体質や環境、遺伝など様々な理由が考えられています。
同じ兄弟、親子でもアレルギーの有無や発症時期も異なり、外見からではアレルギーの有無の判断が難しいものです。
しかし、ここ数十年でペットのアレルギーが急増した背景には、ドッグフードの普及も原因の一つとして考えられています。
ドッグフードが普及した事で、愛犬は生涯を通じて同じ食材を過剰に摂取するという仕組みが出来上がったからです。
トウモロコシや大豆などの穀物
市販のドッグフードにはほぼすべてトウモロコシ、大豆などの穀類が配合されています。
中には肉や魚を一切含まず穀類だけで出来ている製品もたくさんあります。
自然界で生活をしていた時、ドッグフードが普及せず、飼い主の食事の余りものを食べる事が当たり前という生活をしていた時は、無意識のうちに様々な食材を食べ、日々食事の量にもバラツキがありました。
しかし、ドッグフードが普及した事で、食事量が安定する代わりに、別の問題が生じてしまったのです。
かゆみの症状は要注意
愛犬がアレルギーを起こしたしまった時、一番わかりやすい症状は「かゆみ」です。
犬は本来、さほど体をかゆがることはありません。
時々、耳の後ろ、首輪の辺りなどを気にする事はあっても、絶え間なく全身を掻く、体を壁や地面にこすりつける仕草は、明らかに不調のサインです。
また、中にはアレルギーが悪化し、湿疹、脱毛や耳の内部の赤身、ただれなどの症状が出ることもあります。
これらの症状がドッグフードを食べた直後に起こる事もあれば、一カ月以上続けてドッグフードを食べ続けた結果起こる事もあります。
また、中には数年間も同じ食事を続けてきたにも関わらず、突然症状が出るというケースもあります。
ドッグフードの隠れた原材料にも注意が必要
愛犬のアレルギーを考える時、アレルギー源となる原材料を配合していない製品を選ぶ事は食事選びの基本です。
アレルギー発症リスクの高い原材料は、
などが挙げられます。
このような原材料の配合がない事を確認したうえで、ドッグフードを選んでいるにも関わらずアレルギー症状が起こる、改善されない場合は、実は「隠れた原材料」を見落としている可能性があります。
隠れた原材料の代表格は動物性油脂です。
動物性油脂とは、食肉を加工する段階で生じる脂肪分や肉の加工片の事です。
ドッグフードの製造では、これらの部位を集め、製造の最終工程で、ドッグフードに吹きかけ、表面をコーティングする事で、まるで肉のような強い風味を付けています。
動物性油脂は何の動物か解らない場合がある?
しかし、動物性油脂という原材料が意味する事は、何の動物かを特定していないという事でもあります。
原材料がラム肉の製品を選んだつもりでも、動物性油脂が牛に由来するものであれば、当然、牛の成分を接取していることになり、牛アレルギーの症状が起こります。
アレルギー検査を受け、事前の対策が効果的
アレルギーの症状は一旦発症してしまうと、症状をおさえる事は出来ても、発症前の状態に体質を戻す事は出来ません。
その為、発症を未然に防ぐ方法として、動物病院で血液検査を受け、アレルギー原因となる物質を特定するという方法があります。
愛犬をアレルギーのかゆみやストレスから守る為にも、この方法で、特定された食材を含む食事を与えない事を、健康管理の方法として生涯続けてあげましょう。
まとめ
今やほとんどの犬達が何等かのアレルギーを抱えています。
うちの子は大丈夫を過信してしまわずに、ぜひ動物病院で検査を受け、アレルギー原因の特定をしてあげましょう。
アレルギー源の特定が出来ている場合は、特定の食材の除去を、アレルギーをすでに発症している場合は、症状の改善を目指して、ドッグフードは原材料に「不明」な物を含まない製品を選んであげましょう。