穀物メインのドッグフードの成分と特徴
犬は本来肉食性の動物です。
ドッグフードのパッケージに牛肉使用、ラム100%、チキンフレーバーと言った表記がされていると、当然のことながら肉そのものが配合されていると考えるでしょう。
目次
穀物メインのドッグフードとは
ドッグフードに使用される穀物に様々な意見が飛び交う中で、最近は穀物不使用(グレインフリー)という高品質な製品も誕生しました。
穀物メインはどんな製品?
穀物メインのドッグフードとは、トウモロコシや大豆、小麦などの穀類から人間の可食部位を取り除いた部分を粉砕し、ドッグフードの原材料として配合している製品を意味します。
同様に大豆は人間用食品を加工する途中で生じる搾りかすや小麦の茎なども活用されます。
これらの穀物には当然の事ながら、良質な栄養素は配合されていません。
なぜドッグフードに穀物が利用される
ドッグフードに配合される穀物はハンバーグを作る時のつなぎと同じ役割をしてくれるので、内臓などの副産物を加熱し、成型する段階で粒のサイズの均一に保ち、凝固させます。
海外からの輸送時の衝撃にも耐え、粒がくだける事無く飼い主の元へ届ける事が出来ます。
もちろん肉に比べ原材料コストが数段と安価に済むので、製造コストを下げる役割も果たしています。
トウモロコシ・大豆・小麦が使われる現状
ドッグフードに使用される穀物といえば、トウモロコシや大豆、小麦が代表的です。
どれも人間用食品を加工する段階で大量の廃棄部位が生じるものばかりです。
これらの廃棄部位を安価に調達し、肉の量増しに配合します。
しかし健康を考え、ドッグフードの原材料から穀物をすべて取り除いてしまうと肉だけではドッグフードの粒の形状に成形できません。
米類やイモ類が代用される要因
穀物は肉や他の素材をつなぎ合わせる役目を果たしています。
加熱し、一時的に凝固してもパッケージ加工やその後の輸入、店頭販売において粒は砕け、粉砕されてしまいます。
その為、グレインフリーのドッグフードの中には穀物の代用品として米類やイモ類を配合するメーカーが多く見られます。
米やイモ類はカロリーが高いというデメリットはあるものの、アレルギー発症リスクが低く、これまでの製品に比べ安心して活用する事が出来るでしょう。
穀物には犬が喜ぶ風味はない?
これらの素材は牛や豚など家畜の飼料として使用されます。
この素材に、人間の食肉を加工する過程で生じる動物の内臓や皮、骨、脂肪などの部位を混ぜ合わせ加工した製品が穀物メインのドッグフードとして製品化されます。
特に動物の脂肪分は強い嗜好性を生み出すので、多用されます。
穀物メインのドッグフードの種類
穀類メインのドッグフードには、いくつかの種類があります。
などです。
肉や魚などを一切配合しないもの
パッケージに記載されている原材料表示には、トウモロコシや大豆などの穀類が列記され、肉の表記はありません。
このような商品は家畜の飼料として代用される事もあり、犬の食事としては十分な栄養素は配合されているとは言いかねます。
穀類の配合率が最も高いが、微量の肉や魚を配合しているもの
しかし原材料表示に牛や豚、ラムと書かれていた場合、必ずしも肉の部位とは断定できません。
また99%が穀物で、1%の動物性タンパク質を配合した製品であっても、原材料表記に肉を明記出来ます。
原材料表示をしっかりと確認し、肉が含まれているのか、それとも肉の代用品で製造されているのかを確認しておきましょう。
実際には複数種の穀物を組み合わせ配合している
ドッグフードの安全性に対する意識が高まり、安価なだけでは製品が売れなくなっているからです。
穀物を配合しなければ、肉の配合比率が増え当然原材料コストは高騰します。
それでは安価な製品は出来ません。
その為、原材料表示の先頭はラムやチキンといった肉の名称を表記します。
その後にトウモロコシや大豆を記載します。
配合比率の多い順に原材表記欄を記載する取り決め
法律では原材表記欄の記載順は配合比率の多い順に記載するという決まりがあります。
一見、肉が主原料かと勘違いしてしまう方もいるでしょう。
このように穀物メインのドッグフードは飼い主がしっかりと基本的な知識、見分け方を身に付けていかなければ判断が難しい製品も多々あります。
穀物メインのドッグフードまとめ
穀類を主原料としたドッグフードは、主に国内メーカーの製品に多く見られます。
犬は本来肉食性の動物なので、健康上穀類メインのドッグフードもたらすメリットはありません。
愛犬の食事は一体どのような材料で出来ているのか、ぜひ一度確認してあげましょう。