上手な社会性の身につけ方について
子犬のしつけや問題行動の解決法の1つとして社会化トレーニングや社会不足という言葉がたびたび用いられます。
社会性を身に着けることの重要性は理解したものの、いざ社会化をと思った時にどんな手順で何をしたら効果が期待できるのかと疑問を感じている方も多いでしょう。
愛犬に社会性を習得させるには、以下のポイントをおさえておきましょう。
このように、犬が社会性をうまく身につけられるように、サポートしてあげましょう。
今回は家族ができる簡単な社会性の身につけ方について詳しくご紹介させていただきます。
目次
社会性を身に着ける目標値は100
社会性を身に着けるためにはまず具体的な目標を設定することから始めます。
一見難しいと感じる目標値ですが、これは日常生活で簡単にクリアできる数字です。
なぜなら友達を100人作るのではないからです。
生後100日までに愛犬に100匹の犬の存在を認識させるだけで十分です。
毎日の散歩ですれ違う犬、公園ですれ違う犬、ドッグランやドッグカフェで同じ空間にいる犬はもちろん動物病院やトリミングショップでも犬に出会うことはできます。
混雑した時間帯もトレーニングに効果的
社会性を身に着けるためにはあえて混雑している時間に足を運ぶことも効果的な方法です。
動物病院を受診したり、トリミングショップを利用するときにあえてすいている時間帯を選ぶのは当然のことです。
出来れば他犬に出会わずに済む時間帯をと考えるでしょう。
でも同じ空間に見知らぬ犬と同室すること、お互いが吠えたり威嚇したりせずに静かに過ごすことは大切な社会性の1つです。
子犬は好奇心が旺盛で混雑した施設内で落ち着きなくふるまってしまうでしょう。
でも子犬は落ち着いた静かに過ごす大人犬の姿をきちんと観察しています。
このような場所ではどう過ごせばいいのかを学ばせるためにもあえて混雑している場所へ連れ出してみてください。
トリミングショップやペットホテルを積極的に利用する
愛犬のお手入れもお世話もすべて家族で賄っているという方も多いのではないでしょうか。
実はトリミングショップやペットホテルの利用も愛犬に社会性を身に着けたい時に効果的な手法の1つです。
利用中は様々な場面で他人からの指示に従います。
ペットホテルでは歩き慣れない場所を家族以外の人と散歩をするのですから緊張感にあふれています。
常に家族としか出かけたことがない、家族以外に体に触れられたことがないという環境で愛犬が育った場合、将来体調をくずして入院をするときは災害時などに想像以上の混乱を招くでしょう。
日ごろから家族以外の人間も安全で信頼できる存在だということを学ばせておくことも社会性を身に着けることにつながります。
苦手なドッグランは敷地外からの見学でOK
ノーリードで犬同士元気いっぱいに走り回ったり、じゃれあう姿は微笑ましく愛犬も参加させてあげたいとおもいます。
でも中には他犬や他人が苦手というタイプの愛犬もいるでしょう。
実は社会性を身に着けるためにドッグランは即効性のある効果的な方法ですが、必ずしもどんな犬も即座に仲間入りできるばかりではありません。
ドッグランに苦手意識のある愛犬は、ドッグランの周囲を散歩したり、ドッグランが見える場所にあるベンチに座り愛犬と見学をしてみてください。
相手と距離があることや、間にフェンスがあることで愛犬も安心して過ごすことができます。
ドッグラン内で他犬がどう過ごしているのかを目にすることで次第に愛犬も恐怖心が薄れてゆくはずです。
その後愛犬の様子を見ながらドッグランのフェンスまで近づいてみたり、短時間だけでも入場をしてみたり、誰もいない空いている時間にだけ入場してみたりとステップを踏んでゆきましょう。
愛犬にどう過ごして欲しいのかを言葉で伝えて
社会性を身に着けるためには家族とのコミュニケーションも大切です。
例えば下記のような場面では愛犬にどう過ごして欲しいのかを家族が言葉でハッキリと伝えましょう。
他犬とすれ違う時は、吠えてはいけないことやゆっくりと相手と距離を縮めるべきであることを愛犬に言葉で伝えます。
もし家族が何も言葉をかけなければ愛犬は自分の思うがままに行動をするでしょう。
愛犬が行動を起こしてから家族が叱るのでは手遅れです。
社会性を身に着けるためには、様々な場面ごとにどのように過ごすべきかを都度家族が教えることも必要です。
社会性を身に着けるのは難しいことではありません
社会性を身に着けると聞くと、専門的な言葉を敬遠してしまう方もいるでしょう。
でも社会性を身に着けることは決して難しいことではありません。
愛犬は少しずつですがたくさんのことを学んでゆくので、家族も根気強く愛犬の学習につきあってゆきましょう。