伏せのしつけ方法と注意事項
犬のしつけで苦労する、と聞くのは伏せのしつけです。
病院の待ち時間、公共交通機関を使った移動時間、カフェなどで飼い主が食事をしている時間など、長い時間待たせておく時に使うのが伏せです。
伏せのしつけは難しそう・・・と考えている方も多いですが、以下のようなコツさえ掴めば習得することは十分可能です。
犬によっては伏せの姿勢を促すことが難しい場合があるので、個性に合わせて教えてあげましょう。
この記事では、自宅で簡単にできる、簡単な伏せのしつけ方法と注意事項を紹介します。
目次
おやつで伏せの態勢を取らせよう
伏せのしつけは、おすわりができるようになった後に行います。
もし、まだおすわりができないなら、先におすわりを教えてください。(参考:おすわりのしつけ方法)
伏せはおすわりの姿勢から上体を前に倒した姿勢になります。
おやつを握った手を見せておすわりをさせ、そのまま手をさげて上体を床に付けるよう促してください。
伏せている間は撫でる
犬が伏せている間は褒めながら背中から腰に掛けてゆっくり撫でてあげてください。
慣れてくれば、伏せた姿勢でリラックスできるようになります。
足くぐり遊びから伏せのしつけ
おやつを握った手で床に伏せる姿勢を誘導しても成功しない場合は、足くぐり遊びから伏せのしつけをしましょう。
まず、オモチャなどで誘い、飼い主の足の間をくぐる遊びを繰り返しましょう。
何度もやっていると、足の下をくぐることに不安や恐怖を感じなくなります。
飼い主の足の下をくぐることができるようになったら、伏せのしつけをします。
腕でもOK
もし、足を使うのが大変な場合は、腕でもOKです。
体をペタリと床に付けた姿勢のまま、数秒間動かずにいられるように練習してください。
徐々に膝や腕を使わなくても伏せた姿勢をキープできるようにしていきましょう。
伏せのサインを教えよう
おやつや、飼い主の足や腕などの誘導なしで伏せができるようになったら、手のサインも教えておきましょう。
手をかざし、手の平を犬の顔に向けるサインは多くの場合、マテという意味で教えます。
このマテと混同しないよう、伏せは大きめの動きを加えたサインにしましょう。
動きは大きく
指先だけだったり、手先を少しだけ動かすようなサインは離れた場所からでは判別しにくいので避けましょう。
また、サインは一度教えたら変えないようにします。
また、家族はみんな同じ仕草で指示してください。
伏せのしつけの注意事項
伏せのしつけでよく使われる言葉が、
です。
伏せる行動と音を関連付けて教えるので、日本語でも英語でも問題ありません。
ただ、家族全員が同じ言葉で指示してください。
いつも違う言葉で指示されると犬は混乱してしまいます。
犬は言葉の意味を理解しているわけではない
また、sitで座らせ、downで伏せの姿勢を取らせる飼い主がいますが、時々「sit down」と続けて指示する飼い主がいます。
人の場合は、座って伏せる、とわかるかもしれません。
しかし、犬は言葉の意味を理解しているわけではありません。
犬は、sit=座る、down=伏せ、というように、音と行動を関連付けて暗記していますが、sit downは全く違う音として聞いています。
もし、sitとdownを聞き分けていたとしても、同時にふたつのサインを出されたと思い「どっちに従えばいいの?」と混乱します。
指示の言葉は短く、はっきり聞き取りやすいように言ってください。
そして、指示を出したら犬が従うまで待ち、犬が行動に移したら必ず解除してから次の行動に移ります。
決して矢継ぎ早に指示を出すようなことはしないでくださいね。
伏せの実践方法
犬を待たせる時は、おすわりの姿勢が一般的です。
しかし、長い時間待たせる場合は伏せの方が犬にとっては楽な姿勢です。
飼い主が散歩の途中で買い物に行った時、飼い主が道端で出会った知人と話をしている間、カフェなどで食事をしている時など、待たせる時間が長くなりそうな時は伏せにしましょう。
クレートの中で伏せて待っていられるように
また、動物病院の待ち時間もクレートの中で伏せて待っていられるようにしておくといいですね。
犬と一緒に利用できるサービスが増えている今、外で犬を待たせることもよくあるでしょう。
飼い主が色々なサービスを自由に利用し、犬も周囲に迷惑をかけることなく楽に待っていられるといいですよね。
おやつで誘導したり、飼い主の足や腕の下で伏せる姿勢を取らせるなど、犬に合った方法で伏せを教え、外で実践してみてください。
あなたのドッグライフがより充実したものになるでしょう。