食事のしつけ方法と注意事項
犬の楽しみのひとつに食事があります。
さまざまな犬用フードがあふれている今、飼い主には愛犬に合ったフード選びと食事のしつけが求められています。
犬の肥満を防ぐためにも、食事の管理は飼い主さんがしっかり行わなければいけません。
そんな犬の食事のしつけ方法と注意事項を紹介します。
目次
子犬は1日3~4回の食事にしよう
1日の食事の回数に悩んだ経験はありませんか?
子犬は内臓機能が成長途中で、充分な消化・吸収能力がありません。
また、おすわりや伏せなどのしつけをする場合は、メインの食事で与えているドッグフードをご褒美に活用し、食事と食事の間でしつけを行って空腹時間を短くするのも有効です。
特に、お腹が空きすぎて胃液を吐いてしまうようなことがあるなら、空腹時間をできるだけ短くするよう、食事と食事の間にうまく間食を取り入れてください。
成犬は1日2回
生後半年を過ぎたら、1日2~3回食に減らし、生後12か月を過ぎたら1日2回食にしましょう。
成犬は1日1回食でもOKですが、空腹時間が長くなりますので、犬の性格や飼い主の生活リズムに合わせて調節してください。
カロリーの摂り過ぎに注意!
注意点は、食事の回数を増やしても、1日の摂取カロリーを守ることです。
ドッグフードのパッケージには目安となる1日の摂取量が書かれています。
愛犬の体重を測定して1日分の食事の量を把握し、それを複数回に分けて食べさせてください。
おやつを間に取り入れる場合は、おやつで摂取するカロリーを通常の食事から減らします。
犬は食べ物を見せたら必ず欲しがります。
摂取カロリーはしっかりコントロールしてあげましょう。
ライフステージに合わせて、フードの質を変えよう
子犬は短い期間に内臓機能や骨、筋肉など、全身機能が一気に成長します。
こうした成長期にはより多くの栄養素が必要になります。
運動量が多い犬はエネルギー源や筋肉を作るタンパク質が多く必要になりますし、身体機能が低下する老犬になれば、消化吸収しやすく少量で効率よくエネルギーを得られる食事が必要になります。
ライフステージによって犬には必要な栄養素が違ってきます。
必ず、愛犬の成長段階に合ったフードを選んであげましょう。
総合栄養食をメインに
また、食事は総合栄養食というフードをメインにしましょう。
総合栄養食とは、水とそのフードだけで栄養学的に問題がない、というフードです。
他に目的食(サプリメント)やスナック(おやつ)がありますが必須ではありません。
ケースバイケースで活用してください。
ドライフードやセミモイストタイプ、ウェットタイプ
総合栄養食の中でも、活用しやすいのがドライフードといわれるカリカリのフードです。
経済的で、保管しやすく、持ち運びにも便利なので人気ですね。
他にもセミモイストタイプ(柔らかな粒状のフードなど)や、レトルト食品や缶詰のようなもあります。
ウェットタイプは犬の嗜好性が高いのですが、栄養バランスに不安があります。
総合栄養食のドライフードと組み合わせるなどして活用してみてください。
食事は犬が最後!
犬の食事は必ず飼い主より後に与えましょう。
動物は強いものが獲物を獲得し、先に食べ、後で弱いものが残りを食べます。
食事の順番で強弱がはっきりわかるわけですね。
毎日の食事を利用し、飼い主の方が優位であることを教えましょう。
こうすることで、しつけの時、犬が飼い主の指示を聞きやすくなります。
また、犬用の食事場所は人の食卓と分けてください。
飼い主と同じ食卓で食べさせてはいけません。
人間とは違うという認識を持たせる
これも犬は人と同族でない、とわからせるためです。
また、人の食べ物を誤って口にしたり、食卓から食べ物を自分で獲得するクセをつけないためです。
愛犬は家族、という考え方もありますが、しつけの面でいうと食事は別々にすることをお勧めします。
食事は飼い主が与え、置きっ放しにしない
犬の食事は必ず飼い主が与え、食べ残しは放置しないでください。
食事は強いものが弱いものに与えるものですし、「いつでも食べられるじゃないか!」と犬が思ってしまわないようにしましょう。
人間から食事をもらうという行為が必要
常に食事ができる状況にいると、犬は飼い主から食事をもらう必要がなくなります。
生きていくために欠かせない食事を飼い主に頼る必要がない、となると犬は「俺、ひとりで生きていけるじゃないか!」と勘違いします。
しつけが難しくなるので、必ず食事は飼い主が与え、食べ残しや食べ物を置きっぱなしにしないようにしてください。
フードの保管は厳重に!
フードはどこに保管していますか?
飼い主の留守中に犬があちこち嗅ぎ回って、食べ物を勝手に食べていた!という経験はありませんか?
犬には決して食べ物を自力で獲得させないでください。
動物は、食べ物は強いものが獲得し、弱いものは強いものから食事をもらう習性があります。
犬が「俺は強いんだ」と思い込んでしまうと、しつけようとしても飼い主の指示を聞かなくなります。
フードは愛犬の手が届かない所に厳重に管理しましょう。
意外と虫や雑菌が入ってしまう?
また、虫や雑菌が混入しないよう注意してください。
市販のフードも開封後1か月以内には食べきりたいものです。
フードは温度、湿度、虫などの影響を受けやすいので保管場所の環境・衛生管理にも注意してください。
定期的に体重を測定して、適量をチェック!
犬の肥満は飼い主の怠慢と言われます。
食事の量は必ず飼い主が管理し、摂取カロリーをコントロールしてください。
空腹時間が長くなりすぎないように工夫しながら、食事の回数も成長段階に合わせて調節してください。
しつけ行為には食事を与える行為は有効手段
そして優位に立っているものがフードを与える、という犬の習性を利用して食事を管理し、しつけやすい犬になるよう心がけましょう。
今は、
など、多種多様なフードが販売されています。
飼い主のライフスタイルや愛犬の嗜好に合わせて商品を選び、総合栄養食をメインの食事にしながら、しつけに繋がる楽しい食事時間を演出してくださいね。